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迷ったらこれ! Vol.048 ルナ (LUNA)

【フェルトで一番わけわからんかも……】

シュテファン・フェルト好きすぎて、偏ってすぐに紹介していた物で、だんだんうちにあるフェルト作のゲームがなくなってきていたのです。

が、ついに買い足してしまったのがこちら。今回紹介するルナです。遊んできたフェルトゲーの中でも一番「ええい!わけわからんわい!」となったのは、このルナかもしれません。

基本情報

人数1-4人
時間90分~
発売2010年
言語依存度なし
ルールの複雑さ1ゲーム目で理解できるが、ややこしさは残る
遊ぶならどんな時?海に飛び込んで修行したい時

ボドゲーマ: ルナ
BoardGameGeek: LUNA

おもしろポイント

  • まずは大混乱!いったい何をどうすりゃいいの!?
  • 1ラウンドに合計4回しかパスがない。早くしないとラウンドが終わる!
  • 勝利点の獲得方法がたくさん!これがポイントサラダって奴か!

独自解釈ゲームフレーバー

ルナのルールブックを読んでも、何が何だかわからないストーリーが載っているので、独自解釈したフレーバーが以下です。

七つの島と聖なる島があった。七つの島に住んでいる修道士達は聖なる島の神殿に集まり、復活の儀式を執り行なう。聖なる島に辿り着く者は、聖なる島まで泳ぎきる苦行に打ち勝った修道士達である。

聖なる島で復活の儀式で実権を握ろうと、2-4つの宗派がそれぞれ聖なる島に修道士を送り込む。また、修道士が修行で海に飛び込めば神から様々な恩寵が与えられるだろう。

船を使って自由に動いたり賄賂を渡したり潮騒に乗ったり知恵の書を手に入れたりと、様々な恩寵がある。

聖なる島に早くついた修道士ほどルナに気に入られるし、いつでもルナに随行する者達もまたルナに気に入られる……宗派の為にも、一番のお気に入りになる事が求められる。

聖なる島に集まった者達は互いに他の宗派の修道士と力比べをし、より強い者が聖なる島に残る。負けた者は島から放り出され、もう一度聖なる島に入ろうとスキをうかがう。

力は正義だが、法もまた正義である。評議会で力を持つ事もまた、ルナに気に入られた事と同じである。

復活の儀式とは他に、神殿を建築する事で儀式の効率化をはかる宗派もあった。神殿を作るには神の恩寵と、有能な建築家が必要だ。神殿を有する宗派は、その力を島で示し、恩寵や苦行にも耐えられるようになっていく。

この七つの島には、裏切りの背教者も混じっている。背教者と同じ島にいてはならない。全ては月の巫女ルナの御心のままに。

コンポーネント探訪

今回撮影したのはデラックス版のルナなので、ほとんどが木製コマとなっているのです。以前の版を見た事がないので、どこがデラックスなのかあまり体験できず……ただ、木製コマは1つ1つ凝った作りになっています。

【じゃーん、広い!聖なる島と七つの島】

組み立てる段階で結構ワクワクします。裏面も絵が描かれていますが、これは買った人だけのお楽しみという事で……!

【修道士コマと教会コマ】

全部のコマにイラストつき。しかも、これは赤コマ用のイラストで、他の色には別な絵が描かれています。

【潮騒の島にいる月の巫女】

月の巫女のコマは、七つの島をぐるぐると回っています。主役だと思うのに、神殿には行かなくていいの?写真のタイミングでは赤の修道士が2人います。

これは3~4人プレイの時に使用する方。2人用には別なコマがあります。

【賄賂の島にいる建築家】

建築家は、教会建築の為に必要です。資材の恩寵があって、修道士の人員が足りていて、かつ建築家がいる島に建てられます。建築家もまた月の巫女同様に七つの島をラウンドごとに移動しています。よく見ると、白と青の教会が建ってます。

島は恩寵ごとに名前がついていて、聖なる島の道においてあるタイルの絵にも島の恩寵が描かれています。聖なる島に行く為に修道士が飛び込んだ場合、同じイラストのタイルにしか乗る事が出来ません。

【マイナス点をもたらす背教者】

背教者はラウンド終了時にマイナス点を与える者です。背教者と同じ島にいる修道士の数+背教者としてカウントされ、それがマイナス点となります。

写真の状況で言うと、青の修道士が3人いるので、-4点です。

【ルナコイン】

点数はこれでカウントしています。背教者以外の要素では増える一方です。途中で両替必須!写真はゲーム終了時ですが、これは点数低すぎなダメな例です(おや、プレイヤーカラーが青?)

【蝋燭カウンター】

1ラウンドごとにパスできる総回数が決まっています。何か次のラウンドの準備をしている人を見かけたら、どんどんパスして、状況を狂わせる事が可能です。

蝋燭の1つ1つがイラスト違いになっていて、さすがデラックス感あります。コンポーネント見てるだけで楽しいなぁ。

【サマリー】

ちなみに、デラックス版において日本語が書かれているのはこのサマリーと説明書のみです。つまり、このデラックス版は完全に多言語版と言っていいのです!そういえば、説明書は外に貼りついていたような。

サマリーは各言語で用意されていますが、日本語は1枚だけ。裏は中国語で、残り4枚は英語とドイツ語の組み合わせになっています。入れてもらえただけで感謝!

点数の獲得方法

聖なる島に修道士を送り込む

【聖なる島の醜い争い】

まずいちばん大きな点になる部分からで言うと、聖なる島の中央に門番のいる神殿があり、その神殿の中に修道士コマを入れる事で得点になります。最初のラウンドは6点、次のラウンドは5点……とだんだん下がっていきます。

修道士コマは七つの島から聖なる島まで泳いで、聖なる島の神殿への入り口まで続く道に置かれたタイルの上に乗ります。

別な手番を使って道のタイルと一緒に修道士コマは神殿の中に入ります。入った先では陣取りが行われており、タイルの数字とコマの色を比べて、数字の小さい方は聖なる島の入り口の船まで戻されます。

神殿内に入った時、門番のいるタイルに書かれた点数が獲得できます。このタイルがラウンドごとに点数が減っていくように配置されます。

ラウンド終了ごとの得点

ラウンド終了ごとに点数が入ってきます。この中でも大きな点がもらえるのは、月の巫女と同じ島にいる未行動の修道士の人数でエリアマジョリティ。1位は6点、2位は3点、3位は1点となります(4位は無し)

「未行動の」というのが曲者で、ルナにおいて修道士は常に海に飛び込んで行動します(しかも、大抵は2人セットで飛び込みます)

海に飛び込んでいない修道士が未行動としてカウントされます。

ラウンド終了時には、神殿の中に入っている修道士のコマの数がそのまま1つにつき1点、知恵の書を持っていれば知恵の書もポイントとして数えます。

知恵の書は、修道士が神殿に入ってきた時に読んでいれば、外に出されずに済むという代物ですが、読む為には本の恩寵を使う必要があります。

本の恩寵を使うと、読まれていない知恵の書を奪って読んだ修道士のコマの下に敷きます。そのラウンド中だけは外に出される事もなく、知恵の書を奪われる事もありません。

次のラウンドが始まると、また奪われる対象となり、本が置いてあっても隣に強いタイルが来れば外に出されます。

神殿内では骨肉の争いが繰り広げられているのです……!

そして、ラウンド終了時には背教者のマイナス点も計算されます。

ゲーム終了時の得点

ゲーム終了時のみ、以下の2つによって得点できます。

  • 評議会の地位の高さで、ボード上に書かれた点数を獲得
  • 教会を1つ建築しているごとに4点

評議会は、手番中に未行動の修道士を飛び込ませれば飛び込ませるほど地位が上がります。いわゆるフェルトトラックで、後から上がってきた人の方が同じ値でも上としてとらえられ、月の巫女で同じ値になった場合は、全てこの評議会の地位の高さで勝負になります。

教会は先程の建築家に資材の恩寵と修道士を2人飛び込ませる必要があり、なかなかタイミングが難しいですが、全ての教会を置く事が出来れば20点になります。

何したらいいの?

手番で何をすればいいのか、最初はよくわからずに迷うと思います。まずは得点になる行動は何?と思ったら、神殿に修道士を送る事と月の巫女のいる島に修道士がいる事なので、その為に出来る事をすべきだと思います。

後は、その得点行動がスムーズにできるようになるとか、調整するとかを考えると、修道士の数自体を増やしたり、何度も行動出来るようにしたり、そもそも修道士をあまり使わずに手番を進められるようにしたりと、恩寵で出来る事が多くありますので、恩寵を獲得していく事も重要です。

このゲームの特徴としてワーカープレイスメントな要素を持っているのですが、ワーカーを自由に配置できず、移動しなければダメというルールがついているので、ここが思い通りにさせないポイントかなと思います。

フェルト作のゲームとしてどう?

ノートルダムでフェルトに触れ、その後色々とフェルトゲーをやってきましたが、最初の一手から困ったゲームはこれが初めてでした。

何度か手番を繰り返していく内に「教会立てておけば修道士が節約できるぞ!」とか「薬草で回復させればもう1手番増えるぞ!」とか「次のラウンドの準備してるみたいだからどんどんパスしたれ!」とか思いついてきますが、最初は本当に謎。

取れる手は2つ修道士が置いてある島ですが、それらもどうしていいのんか……いきなり飛び込ませて聖なる島に行くべき?わかりません?

ただ、どのゲームでもそうだと思いますが、最初の1回目はどうしてもよくわからないな~と思いながらやる物だし、失敗するのもまた一つの楽しさだと思うので、わけわからん!と思いながらそれを楽しむ作品ではないかな?と思います。

ボードゲームは楽しんだ者勝ちだと思います!

個人的には、ルナはフェルトゲーの中でも面白いと思いますが初心者向けではないなと感じます。

とにかく手番で出来る事がいっぱいある中で最善を選ぶので、後から失敗したな~と思う一手になってしまう事もあります。

ノートルダムなら、3つのカードから選ぶだけなので失敗しづらいと思います(まして、そのカードもドラフトで渡される物なのでどうしようもない部分が多い)

なので、フェルトのゲーム楽しいな~と思ったら、このゲームも選択肢に入れてあげてください。どうすりゃいいのさ!と悩む事間違いないです。

遊びたくなったら

現在、七つの海ボードゲーム会は以下の日程で行っております。最新の情報はtwiplaでご確認ください。

毎月第2土曜 埼玉県戸田市 七つの海ボードゲーム会
毎月第3日曜 埼玉県北本市 ND-Pr併設ボードゲーム会
毎月第3or第4木曜 秋葉原平日のクセにゲーム会

Twipla最新情報
https://twipla.jp/users/sevenseas_blue

ボードゲームルナ (Luna) [日本語訳付き]
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