【前回の特集は序章に過ぎなかった】
前回はデスゲーム系映画の邦画を特集した映画とボードゲームでしたが、今回からはデスゲーム系映画で一番オススメの、人狼ゲームシリーズを順番に紹介していきます。
お送りするのは「いつだって、二番目に吊られる村人」こと星野☆船長です!
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目次
人狼ゲームシリーズとは
元々はキャット&チョコレートの作者でもある川上亮(秋口ぎぐる)先生の小説「人狼ゲーム」があり、それを映画化したシリーズです。漫画にもなってます。
謎の施設に集められて強制的に人狼が行われ、人狼ゲーム中にシステム的に死んだら本当に死ぬ、女子高生が主人公という点は各映画での共通点です。
今まで7作が公開されており、新作も近々の模様です。
同じゲームなのに7つも作れるのは何故かというと、毎回違った追加役職を入れているからです。人狼経験者ならタイトルだけでだいたい役職はわかりますね。
タイトル | 主人公の役職 | 女優 |
人狼ゲーム | 村人 | 桜庭ななみ |
人狼ゲーム:ビースト・サイド | 人狼 | 土屋太鳳 |
人狼ゲーム:クレイジー・フォックス | 狐 | 高月彩良 |
人狼ゲーム:プリズン・ブレイク | ネタバレ防止 | 小島梨里杏 |
人狼ゲーム:ラヴァーズ | 人狼 | 古畑星夏 |
人狼ゲーム:マッドランド | 用心棒 | 浅川梨奈 |
人狼ゲーム:ロストエデン (ドラマ) | 村人 | 武田玲奈 |
人狼ゲーム:インフェルノ (ロストエデン完結編) | 人狼 | 武田玲奈 |
今回は最初の作品、人狼ゲームを特に紹介しつつ、このサイトはボードゲームのサイトなので、ボードゲーマーの視点から記事になればいいかな!と思っております。
基本情報
タイトル | 人狼ゲーム |
原題 | 人狼ゲーム |
公開 | 2013年 |
監督 | 熊坂出 |
キャッチコピー | – |
続編 | なし |
予告編
三行あらすじ
突然、謎の施設に高校生達が放り込まれて、ルール説明のビデオが始まる!
本気の人狼とわかり、殺さなきゃみんな死ぬので必死でゲームに参加
最後は、とにかくかっこいい
人狼のルール、知ってる方がいい?
これを見る前に言う人は、見ない為に言ってるような気がします。当然ですが、人狼のルールについて説明があります。特に1作目なので丁寧に伝えられるのと、役職を当てる推理についてはぼかされていて、あんまり考えないで良いと思います。
グロ耐性、あった方がいい?
むしろ、耐性ないのに見ようと思ったらダメ!
ゲームじゃないからちゃんと血の色は赤だし、血糊がもったいないぞってレベルで使われてるので、覚悟してから見ましょう。
感想:現実とゲームの違いをどう埋める?
ゲームがすぐ始まらない
どうやってリアルの世界で、人狼で吊られたり食われたら本当に死ぬ話として成立させれば良いのでしょう。
人さらいを十人程度行い、スマホが圏外になる施設に閉じ込め、首に謎の機械を埋め込み、だいたい同じ時刻に全員が目覚めるように睡眠薬的な物を入れ……説明用のビデオや、村人が容疑のかかった人を吊るす為に青酸カリを用意し……大変でしょ!と思うのですが、そこはフィクションですからね?
この映画では、あまりリアリティをなくしてしまうといけないからか、ゲームがスタートしても人狼ゲームを遊んでくれない人達が結構います。物語の進行自体を、設定が邪魔してしまうという感じでしょうか。
とはいえ、人狼を遊んでいて本当に死ぬと思ったら何も喋れないし、船長は人狼やってると、だいたい3人目くらいで吊られるんで無理ですね。
このシリーズにおいては、だいたいゲーム自体を否定する人が死んだり、なんとか1人目を吊って人狼が1人を殺して……などと、数名が死んだあたりから本格的にゲームが動いていく事になります。
この映画では、いきなりゲームを拒否して1人が死亡、投票では経験者を初日で殺すという愚かなスタートだなぁという気がしてならないんです。
ゲーム参加を否定したくなるのはしょうがないというか、自分も参加になったらまずそう考えるだろうし、テキパキとゲームと同じように人を殺せるわけがないから、現実的なスタートなんですけどもね。
主人公の動き
こんなゲームに参加したくない、誰も殺したくないし殺されたくないという立ち位置でしばらく話が展開します。なんとなくゲーム的に言うと話し合いで目立つと吊られやすい、大人しいと殺されやすいというイメージはありますが、見事に不参加っぽい行動をしながら生き残り続け、最終的にはグッと成長します。
きちんと誰が誰を指したのか、ロジックを組み立て、人狼ゲームは世界の縮図であって、別にゲームだろうと現実だろうと変わっていないと見出しつつ、最後は役職や流れとは関係ない、通常の人狼では使えない、控えめながら効果的な一手も打っています。
だんだんと成長していく様子が見られるので、最初は参加しろよ!と思ってしまいますが、それを含めて良い動きだったと思います。
線香花火のように
デスゲーム映画は最後に盛り上がっていくように作られますが、このシリーズの最後は盛り上がるというよりは、線香花火のように終わっていくイメージです。
役職が全て明らかになり、それぞれが取れる行動もほとんどなく、最善手が打たれて終わる……侘び寂びのあるゲームエンドです。
現実的な人狼とは
ゲームという制限を取っ払って人狼という仕組みを世の中に当てはめるまでもなく、世の中は人狼のように誰かが誰かを吊り、必要であれば蹴落とす動きをしているから、世の中の縮図のように考えてこのゲームを挑む……
縮図かもしれないけど、縮小する時に随分といろいろ削ったな?という感じはしていて……だって、吊る必要がなければ吊らないし、殺す必要がなければ殺さないでしょ?
最初に子供達が蜘蛛の巣にアリを入れて楽しむシーンがあって、この映画のほぼ全てを表しているように思いました。人狼を誰かに仕組まれていて、吊る必要もない者を吊り、殺す必要のない者を殺して、生命の無駄遣いを楽しんでいるぞ?なんですよ。
シリーズ最初だから、ここを論点に持って作られてるんだろうな~と思いつつ、結局ゲームとしてどうなんだろうと生命の無駄遣いを見ていた船長もまた同じ穴のムジナなのです。
理不尽じゃなきゃ面白くないですよ(自分がそんな目にはあいたくないけど)
ここは絶対見て!
最後の方の人狼役はかっこいいです。自分だったら出来ないと思う事を2つくらいやってのけます。ネタバレになるから言えない……!
偉い!よくやった!と褒め称えたいですね。これは真似できない……極限状態であっても見苦しい真似はしてはならないですね。
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次回の映画とボードゲームも人狼ゲームで続く予定ですが、もしかしたら違う映画にするかも?待て次回!